地域に不可欠な僧侶の仕事

古くから人々の生活に密接に関わっている仏教。かつては仏教の力で国を治めようとしたぐらい重要視されていました。今でも寺社巡りや説法で人気になっているお寺があります。そんなお寺で仏の道を究めるのが僧侶です。僧侶も転職してその職に就く人がいますが、具体的にはどのような仕事なのでしょうか?

僧侶の一日

僧侶の一日はその僧侶の位によって違いますが、一般的な僧侶の一日を紹介します。僧侶の一日は早く、朝6時に起床します。起きたら身支度をしてお寺の門を開けて境内を掃除します。それらが終わったら朝の読経です。朝食は七時半ごろです。仏教では動物を殺して食すことが禁じられているため、食事は玄米に野菜、味噌汁など肉や魚を使わない精進料理と呼ばれるものです。8時ごろから檀家と呼ばれる自分のお寺を信仰している世帯を回りはじめます。檀家で葬儀がある場合は出席してお経を読みます。出棺や火葬にも付き合います。告別式の後に時間に余裕があれば檀家と一緒にお昼ご飯を食べます。その後一度お寺に戻り、次の予定までに依頼を受けた講演や説法などの内容をまとめておきます。その後通夜があれば参加してお経を読みます。通夜ではすべての参列者が焼香を終えるまでお経を読み続けます。通夜が終わるとお寺に帰宅します。帰宅後は夕食を取りません。21時にはお経を読んでから寝る用意をして就寝します。

僧侶不足の地域も

地域の葬儀や講演には欠かせない僧侶ですが、僧侶不足の地域もあります。近年過疎化が進み、地方の集落では僧侶が亡くなったり様々な事情でお寺からいなくなってしまうことがあります。そのため地域の僧侶が不在になり、葬儀を行うときに困ってしまうことがあります。そのような地域で住職になると住民からはとても感謝されます。

僧侶になるには?

僧侶になるには学歴や経歴は関係ありません。最近僧侶になる道としては仏教系の大学で学ぶのが一般的になっています。ここでルールや仏教史について学んでいきます。大学以外では直接お寺に修行を頼む方法もあります。それらの方法で仏教の基礎を学んだら得度と呼ばれるものを受けて仏門に入ります。仏門に入ってからも修行の日々は続きます。見習い中は朝の3時や4時に起床してお経の練習や座禅の訓練を行います。その他にも先輩僧侶から色々と学び、朝食の準備なども行います。見習い期間は一般的に2年ほどで、厳しい修行を積みます。